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2020.3.8

大企業を退職して田舎で起業した3人の若者にインタビューしてみた!

フジコ
皆さんどうも! 先日、「東京のミレニアル世代の約4割が地方への転職に興味あり」という記事が話題になったのをご存知かしら❓❓❓

記事を読んでみると、地方移住に興味はあるけど「仕事」「人間関係」などに不安がある人が多いみたいね🤓

キタじい
地方移住といっても、東京での生活とはかけ離れ過ぎててイメージしづらいからのう。
カッパ澤
地方移住の上辺をさらったキラキラした情報だけでなく、もっと生々しいリアルな情報が知りたいっすー!
フジコ
うふふ💖そうよね✨

ということで、今回はタノクラネットワークを使って、「都会・大企業」から「田舎・起業」というキャリアチェンジをした若者をお招きして座談会を実施してきたわ😋

キタじい
おお!これは面白いテーマじゃのう。
フジコ
色々と突っ込んできたから参考にしてみてね💖

この記事の目次

座談会の参加者を紹介

フジコ
まずは、今回の座談会に参加してくれた3名を紹介するわ✨

全員、もともと大企業に勤めていた経験があり、現在は会社経営をしたりフリーランスとして活動しているわよ。

カッパ澤
皆さん、住んでいる場所も兵庫(丹波篠山)山形(三川町)高知(嶺北)とバラバラっすねー!
キタじい
大企業を辞めたいけど迷っている人や地方移住を検討している人には特に参考になりそうじゃ!

株式会社ZEROZIBA 専務取締役:米田 麻人さん


新卒で大手部品メーカー入社後、1年半で退職。

神戸から、兵庫県の丹波篠山に移住し、幼馴染と一緒に株式会社ZEROZIBAを起業。

株式会社ZEROZIBAでは、“何度でも挑戦できる社会を作る”というビジョンを掲げ、就職・転職を考えている人向けに地方での働き方や生き方を体験できる「キャリアツーリズム」という事業を行なっている。

まちの広告代理店「ものかきや」主宰:伊藤 秀和さん


新卒で大手人材企業に入社し10年間勤務。

理想のキャリア実現と、家族と過ごす時間を増やすために退職し山形県三川町に移住。

移住後は山形県三川町地域おこし協力隊として活動をしつつ、まちの広告代理店「ものかきや」を立ち上げ。

NPO法人ひとまき:大堀 幹生さん


新卒で大手人材企業に入社。

自分の働き方や暮らし方に疑問を感じ、入社4年目に退職。

現在は高知県嶺北地方にてブロガー・フリーライターとして活動しつつ、NPO法人ひとまきで生き方に悩んでいる若者の受け入れも行なっている。

なぜ大企業を辞めようと思ったのか?


フジコ
まず、なぜ大企業勤務という安定を捨てるという選択に至ったのかを教えてくれるかしら?

米田さん

わかりました!

僕はもともとは教育に興味があり、就職活動の際もベンチャー企業含めて幅広い企業を受けていました。

でも、どの会社に入るのかを決める際に、給与や福利厚生などを重視して、あまり興味を持てない分野の企業に入社してしまったんですよね。

フジコ
なるほど・・・。

条件も良くて、興味も持てて・・・、なんて完璧な会社に巡り会うのは難しいわよね。

米田さん

そうなんですよ。

あまりにも興味が持てないので、毎日がテスト勉強のような「やらされている感」を感じるようになってしまいました。

あと、将来は家族との時間を大切にしようと考えているのですが、先輩たちが家族との時間を過ごせていないのを目の当たりにしたのも会社を辞めた理由の1つです。

フジコ
入社1年半で、潔くスパッと決断ができるというのはすごいわね。

伊藤さん

私は米田さんとはまた状況が違いますね!

10年間会社員勤めをしてましたし、家族もいたので。

フジコ
確かにそうね。

10年勤めると辞めにくくなっていくだろうし、ましてや家族がいたら尚更辞めにくくなるわよね。

伊藤さんは何が会社を辞めるキッカケだったの?

伊藤さん

会社員のとき、平日の家事・育児に関われなかったことがキッカケです。

当時は東京に住んでいて妻がワンオペ育児をしていたのですが、私の帰りが遅かったのもあり、かなり負担をかけてしまっていたんです。

フジコ
それは大変だったわね・・・。

伊藤さん

10年勤める中で何度か「辞めよう」と思ったタイミングもあったのですが、職場の人間関係に恵まれたこともあって、この環境から離れようとは思いませんでした。

しかし、家族のことを考えると自分の働き方を変える必要がありましたし、子どもが小学校に入学する前になんとかしたいという思いがあり、このタイミングでの退職になったという感じです。

大堀さん

僕の場合は、米田さんと伊藤さんのちょうど間くらいの年次で会社を辞めていますね。


サラリーマン時代の大堀さん

フジコ
具体的にはどんなキャリアを実現するために会社を辞めたの?

大堀さん

まず、当時やっていた新規開拓営業が自分には合っていなかったというのがあります。

石の上にも3年と思って続けてみたのですが、後輩にはどんどん追い抜かされるし、「自分はできない人間なんだ」という自己嫌悪ばかりが募って行きましたね。

米田さんのようにスパッと見切りをつけられれば良かったかもしれませんが、自分不器用なので・・・笑

フジコ
なるほどね笑

それなら転職という方法もあったんじゃないのかしら?

大堀さん

そうですね!転職に関しても考えました。

しかし、「そもそも何のために働くか?」「何のために生きるのか?」と考えた時に自分は企業選びはしたけど生き方選びはしていないということに気づいたんです。

そこから、「自然の側で暮らしたい」「自分の好きな人と働きたい」など、成し遂げたい生き方を実現する方法を模索した結果、起業をするという選択に至りました。

なぜ地方だったのか?


フジコ
皆さんタイミングやキッカケは様々みたいだけど、なんで地方だったのかしら?

米田さん

僕はもともと「地方で何かしよう」と考えていたわけではないんですよ!

言ってしまえば「縁があったから」ですね。

フジコ
あら!そうなのね。

どんな縁があったのかしら?

米田さん

サラリーマンの仕事で悩んでいる時に、連休を利用して幼馴染が働いていた教育の会社で働かせてもらったんです。

それが僕の転機になりましたね。

フジコ
そこでの仕事が正にやりたいことだったのかしら?

米田さん

そうですね。「やっぱ自分はこっちだな」と思いました。

その時に働かせてもらったのが丹波篠山の会社で、その幼馴染っていうのが一緒にZEROZIBAを立ち上げた仲間なんです!

ZEROZIBAを立ち上げた米田さんと渡辺さん(大企業を脱サラした24歳の丹波篠山での移住日記より)

大堀さん

僕はキャンプとかロードバイクとかが趣味なのですが、趣味を楽しむなら田舎の方が合っていたというのがあります。

というのも、新卒で就活をした時は自分の趣味のことなど考えずに会社選びをしてしまいました。

結果、住む場所も仕事内容も自分では決められず、会社の意向で全て決まっていましたね。

フジコ
転勤があったり、総合職採用で職種が選べなかったりするのは、大企業のデメリットよね。

大堀さん

そうなんですよね。

今となっては、自分で住む場所が決められないという選択をしたことに対して、自分の人生に対して無頓着だったなと思います。

伊藤さん

私は、東京にいた際に子育て環境を変えたいと思ったことがキッカケです。

子どもが2人いるのですが、大きな部屋を借りるためにはお金がかかりますし、子どもを連れて遊びにいくのも買い物に行くのも大変でした。

フジコ
特に東京での子育ては大変そうよね。

伊藤さん

そうなんです。

実家が山形にあるというのもあり、地方移住をすることになりましたね!

フジコ
米田さん→縁・つながりがあって
大堀さん→趣味・ライフスタイルを重視して
伊藤さん→子育て環境を改善するため

3人それぞれの理由があるのね✨

脱サラ&地方移住して良かったことは?


フジコ
皆さん、都会から田舎へと移住したと思うんだけど、一番良かったことは何かしら?

米田さん

僕が良かった感じるのは「挑戦しやすいこと」ですかね。

新しいことを始めようとすると「やってみろ!」「おもろいやん!」と声をかけてくれる人が多いです。

フジコ
それは意外ね。地方よりも都会の方が新しいチャレンジを応援するような雰囲気があるような気がするけど・・・。

大堀さん

それは僕も感じます。すごく挑戦はしやすいですよね!!

土地も空き家も使われずに余っているし、手をあげればチャレンジができる雰囲気がありますよね。

米田さん

田舎の方が競争率も低いから、実績を作りやすいんですよね。

都会だと自分より凄い人はたくさんいるけど、田舎だと少しできるだけで重宝されると感じます。

生活費などのコストが低かったり、長時間働く人は少なく時間的な余裕があるというのも挑戦がしやすい要因ですね。

フジコ
なるほどねぇ。

伊藤さんは子育て環境のために地方移住をしたと思うけど、実際に移住してみてどうかしら?

伊藤さん

子育て環境に関してはだいぶ改善されました!

東京で働いていた頃は営業職だったので、子育てのために早帰りをしても顧客対応で結局仕事をしていることが多かったですし、子どもの体調が悪くても営業成績を常に気にしていると、会社を休み辛かったりしますね。

しかし、地方に移住してからは周りに子どもがいる人も多く、東京にいた頃よりも子育てに対する理解があるように思います。


子どもと一緒に働けるような環境も(家族4人山形暮らし始めました より)

フジコ
でも、それは都会とか地方とかではなく、営業という職種柄の問題なんじゃないかしら?

伊藤さん

確かにそういう面もありますね。

でも、都会と地方だと「働く価値観が確実に違うな」と感じます。

仕事が第一というよりも、生活の中の一部に仕事があるという位置づけの方が多いですね。

フジコ
なるほどねぇ。

大堀さんは地方に移住して何が一番良かったかしら?

大堀さん

ベタですけど、自然が近いっていうのは良いですよね〜!

田舎に来てから夕陽をボーっと眺める時間が幸せだなぁと感じるようになりました。

自然って人間にとって必要なものなんだと思いますね。

フジコ
都会に自然が無いわけではないけど、自然を楽しむ時間が無かったりするのよね😌

アウトドアが趣味の人にとっては最高な環境!!

大堀さん

そうですね!

当日の思いつきでバーベキューしたり、キャンプしたりもできちゃいます笑

大企業にいたほうが良かったこと


フジコ
逆に大企業に残っておいた方が良かったな・・・・なんて後悔したこともあるかしら?

米田さん

そうですね・・・。

上司・先輩・同僚・後輩といった人間関係が当たり前にあるというのは大企業の良いところだと思いました。

ぶっちゃけ、起業して半年くらいは自分の理想とのギャップがありすぎてあせってたんですよ。

フジコ
そういう時に相談できるような人がいなかったのね。

米田さん

正にそういう感じで、誰か教えてくれる人がいるとか、一緒に支え合える人がいるというのが当たり前ではないということに気づかされました。

フジコ
その状態はどうやって克服したのかしら?


徐々に地域内での関係性ができていった(大企業を脱サラした24歳の丹波篠山での移住日記より)

米田さん

地方に移住してから徐々に先輩経営者さんとの人間関係も出来てきて、相談するようになりました。

同じ会社の先輩でなくとも、そのように教えて下さる方には感謝です。

フジコ
伊藤さんは大企業にいた方が良かったと思ったことはあるかしら?

 

伊藤さん

ド直球な話になってしまいますが、個人で毎月20万とか30万とか稼ぐのって大変だなぁと思いましたね。

現在は地域おこし協力隊として活動しているので、業務委託で行政から毎月の報酬を受け取っています。

フジコ
地域おこし協力隊の任期は3年だから、任期満了後は起業するか就職する必要があるということよね。

伊藤さん

そうなんですよね。

協力隊以外の「ものかきや」としての仕事はスポットの仕事が多いので、協力隊卒業後のことを見越して安定した太い軸を据えて、事業収入を作っていく必要があると感じています。

フジコ
大堀さんは会社を辞めてどんなことを感じたかしら?

大堀さん

僕は、収入以外にも会社に支えられていたことって沢山あるんだなと思いました。

例えば税金や社会保障の計算も、契約を結ぶ時の契約書の作成も、業務で使うシステムのメンテナンスも、社内に専門家がいてやってくれていたなぁ・・・と。

フジコ
なるほどね。

個人事業でやるなら、自分で全部やるか外注しなきゃいけなくなるわ。

ぶっちゃけ失敗したなと思ったことは?

フジコ
続けて、大企業を辞めて地方移住・起業をするうえで失敗したことって何かあるかしら?

もし、同じような道を考えている人がいたら参考になると思うわ✨

米田さん

僕は活動をしていく上での信頼関係の作り方で失敗をしました。

フジコ
そうだったのね。

どんな失敗だったのかしら?

米田さん

初めの頃は自分のことばかり考えてしまっていましたね。

でも、ある時に「信頼関係を築くのが先だな」ということに気づいたんです。

それからは、まず自分が相手に貢献するということを考えるようになりました。

フジコ
なるほどねぇ。これって仕事だけでなく田舎の人付き合いとかも同じよね。

伊藤さんは、何か失敗したことはあるかしら?

伊藤さん

これは失敗ではないですが、私の場合は若い時に結婚して子どもがいたので、「挑戦しづらいな」と感じたこともありました。

起業や移住という選択が、自分だけでなく家族の人生も変えることになるので、どうしても慎重になってしまいます。

フジコ
確かに、失敗ではないけど挑戦しづらくなるというのはありそうね。

伊藤さん

妻や子どもがいることで毎日幸せに暮らせていますし、応援してくれる家族がいるからこそ頑張れるというのもあるんですけどね!

フジコ
大堀さんは何か失敗したなと思うことはありますか?

大堀さん

僕は住環境ですかね。

古民家に住んでいるのですが、東京にいたことに住んでいた近代的アパートってすごいんだなって思いました!

フジコ
田舎の家が想像と違ったという人は多いわよね〜。

どんな点が想像と違ったのかしら?

大堀さん

「夏は暑く、冬は寒い」って感じですね笑

あとは、「どこから入ってきたんだ?」というような大きな虫が出現します笑笑

今後はどんなことをやっていきたいか?

フジコ
皆さんは「大企業を辞めて田舎に移住して起業する」という選択して働き方や暮らし方を変えたわけだけど、今後はどんなことを実現していきたいと思っているかしら?

米田さん

僕はZEROZIBAで行なっているキャリアツーリズムを人生が変わる場所にしていきたいですね。

何か挑戦をしようとした時に「どうせ無理」と言われるのではなく「やってみよう」と言われるような社会にしていきたいです。


伊藤さん

僕は地域の事業者さんと伴走していけるような広告代理店事業を行なっていきたいです。

山形県庄内地方には、大事に文化や伝統を守っている人、ちょっと変わったおもしろいことをしている人、おいしいものを作っている人がたくさんいます。

そうした方の活動を広めつつ、自分の広告事業も拡大していくような関係を作っていきたいですね。


東京で庄内の魅力をPRするイベントを運営(家族4人山形暮らし始めました より)

大堀さん

僕は自分の好きなことで生業作りをしようとしている人の支援をしていきたいです。

「好きなことで生きていく」という言葉が少し前に流行りましたが、好きなことで20万も30万も稼ぐのは難しいかもしれません。しかし、1万とか3万なら意外とできるんですよね。

自分の好きなことでお金が稼げるというのは自己肯定感のアップに繋がりますし、キャリアの選択肢が広がると思っています!

フジコ
3人とも熱いわね〜🔥

私も燃えてきたわよ💖💖💖

まとめ

タノクラでは地方で自分らしい暮らしを作ろうとしている若者を応援しています。

そして、今回3人の話を聞いてみると地方は挑戦しやすいような環境が揃っていると改めて感じました。

もちろん、今回3人が話してくれたようにデメリットもありますので、もし田舎への移住や独立起業を検討している人がいたら参考にしてみてください。

3人の経験が新たな挑戦者を生むきっかけになったら嬉しいです!

フジコ
最後に、かつての皆さんのように「大企業で働き方や生き方に悩んでいる人」に向けて一言お願いします💖

米田さん

自分のやりたいことを素直にやったら良いと思いますよ!


伊藤さん

自分のやりたいことを追求しましょう。ゼネラリストよりスペシャリストに!


大堀さん

とにかく行動!僕は行動した際に道が拓けました!



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