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お知らせ

2020.2.13

【徳島の山奥】人のポテンシャルを開花させるというテーマで宿泊業をしてる若者に突撃取材!

フジコ
はーーーーーーーーい!!!!

タノクラ編集部ぅ〜!全員集合ぅ〜!!

キタじい
なんじゃ。なんじゃ。
カッパ澤
集合したっス〜!
フジコ
なんか、徳島の山奥で「人のポテンシャルを開花させるというテーマで宿泊業をしている」という謎の若者がいるそうなんだけど・・・・。

誰か取材に行ってくれないかしら???

キタじい
・・・・・・。(これは年寄りにはこたえる現場の予感)。
カッパ澤
・・・・・・(山奥は大変そうっス〜)。

フジコ
なぁーーーに!

アンタ達!!!しょうがないわねぇ〜。。。

そんなことなら、編集長のワタシが乗り込んで取材してきてあげるわよ!!!!




〜数日後〜


フジコ
勢いで引き受けるんじゃなかった・・・・。

ホントにすごい山奥ね・・・・。


井上さん

おーーーーーーーい!!!!

コッチですーーーーーーー!!!

フジコ
ん???

なんか上から声が・・・。

あ!あなたが取材させてくれる井上さんね!!!

インタビューした方のプロフィール

井上 琢斗(いのうえ たくと)さん


WAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)オーナー。株式会社AWA-RE共同創業者。徳島県の西祖谷(にしいや)という地域で、「人のポテンシャルを開花させる」というテーマのもと宿泊事業・観光事業・教育事業など幅広い事業を手がけている。

この記事の目次

宿泊施設のオープンに向けて準備中

井上さん

遠いところ、わざわざありがとうござます!

とりあえず、コチラへどうぞ!

フジコ
ありがとう💖

ここが、井上さんが経営する宿なのね?

井上さん

そうです!

WAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)という名前の宿で、2019年4月のオープン予定だったのですが、工事の遅れなどありまして・・・・。

現在はオープンに向けて最終調整をしているところです!

フジコ
なるほど!

それで、外に資材とかが沢山あるのね!

井上さん

そうなんですよ〜。

でも、内装は工事が終わっていますので案内しますね。

フジコ
ありがとう✨

よろしくお願いします。

新しいものと古いものを融合した内装

井上さん

まず、こちらが洋室になります。

洋風の床材をつかっていますが、天井は古民家の梁(はり)を活かしたつくりにしており、新しいものと古いものを融合させたような空間にしているんです!

フジコ
清潔感があって素敵な空間ね〜!!

この白い壁は漆喰(しっくい)かしら??

井上さん

そうです!

漆喰(しっくい)の一部は自分たちで塗りました。少し粗い部分もありますが、逆に味わい深くなるのが漆喰(しっくい)の良いところですね!

この部屋の向かいにも同じような洋室があります。


フジコ
すごく綺麗にリフォームしてるのね!

これは大工さんにお願いしたのかしら?

井上さん

大枠は知り合いの大工さんにお願いして、細かい部分は自分たちで進めました。

基本的には1人で作業していたのですが、ところどころで友人や知り合いが手伝いに来てくれて、なんとかここまで進んだという感じです。

フジコ
オープン前からみんなの想いが詰まっているのね!

あら!まだ奥にも部屋が!!

井上さん

奥は和室になっています。

この辺は外国人観光客の方も多いので、和室など日本の伝統的な空間も喜ばれるんですよ!

フジコ
なるほど・・・・。

この辺は外国人観光客の方も多いのね。地域の特徴なども含めてもう少し詳しく教えてくれるかしら?

井上さん

そうですね!

では、お茶でも飲みながら詳しくお話させて頂きます。

外国人観光客が増えている祖谷(いや)地域


引用:https://www.google.co.jp/maps/?hl=ja

フジコ
まず、基本的な質問なのだけど、井上さんが宿を経営している地域の特徴について教えてくれるかしら?

井上さん

はい!このあたりは祖谷(いや)と呼ばれる地域で徳島県の西部にあたります。

深い渓谷と1000m級の山に囲まれた地域で、WAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)があるあたりは祖谷(いや)の中でも西祖谷(にしいや)と呼ばれる地域になります。

フジコ
祖谷(いや)といえば、かずら橋が有名よね。


引用:かずら橋は3つある?徳島・祖谷のかずら橋めぐり(風祭 哲哉)

井上さん

そうですね!かずら橋は日本三大奇橋の1つで、サルナシなどの葛(くず)類を使って架けられた原始的な吊り橋のことです。

山の中にある秘境の雰囲気が味わえるということで、最近では外国人観光客の方々にも人気なんですよ!

フジコ
なるほど!この秘境のような雰囲気が人気となって、インバウンド観光が盛り上がっているのね!

井上さんは、そのニーズを汲んで宿泊施設を始めたってことかしら??

井上さん

もちろん、それもありますね!

このWAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)は泊まれる観光案内所にしていきたいなと思っています。

観光は「体験的な観光」へとシフトしている

域の伝統文化体験も提供する予定なんだとか。

フジコ
泊まれる観光案内所!?
どういうことかしら??

井上さん

実は株式会社AWA-REという旅行会社も仲間と共同経営しているので、旅行ツアーを組むこともできるんです。

なので、「うちを予約すれば宿泊も旅行も全部OK!」という体制を作っています。

それに、うちでは他の旅行会社では絶対にできないようなサービスも提供しているんです!!

フジコ
他の旅行会社では絶対にできないようなサービス!?

気になるわ💖

井上さん

例えば、同じ集落に住んでいるおばあちゃんの茶畑に一緒に茶摘みに行く、一緒に餅つきをするなどなど・・・・。

名所を巡る一般的なツアーではなく、地元住民と触れ合ったり、生活に触れるような体験を提供してます。

最近に観光ニーズは、ただ単に名所を見るような「消費的な観光」から、その土地にしかないディープな文化に触れるような「体験的な観光」へと変化していっているんです。

フジコ
体験的な観光・・・・。

確かに、ここに泊まったら祖谷(いや)でしかできない体験ができるというのは魅力ね✨

井上さん

そうですよね!

このようなコンテンツは地域の方との信頼関係が無いと提供できないコンテンツですので、普通の旅行会社ではなかなか実現できないんですよ。

でも、僕が西祖谷(にしいや)で活動しているのには、もっと別の目的があるんですよね〜。

宿泊施設を経営している本当の目的


フジコ
あら!もっと別の目的があったのね。

詳しく教えてくれるかしら・・・?

井上さん

僕が一番興味を持っているのは、人のポテンシャルです。

フジコ
ポテンシャル????

井上さん

そうです!

1人1人が潜在的に持っている能力や価値観が発揮される瞬間がたまらなく好きで・・・・。

フジコ
それと、宿泊施設の事業がどう関係してるのかしら??

井上さん

実は、僕がやっている事業は宿泊施設だけじゃないんですよ。

地元の高校の非常勤講師・学生のインターンシップのコーディネート・社会人向け研修の受け入れ・外国人旅行者の受け入れなども平行して行なっているんです。

その事業を総合して「人のポテンシャルを開花させる」取り組みを行なっているというワケなんですよ。

折りたたみ自転車で地域を回る観光事業も行なっている。

 

フジコ
そんなに幅広い事業をやっているのね!驚いたわ!!!

それぞれが、「ポテンシャル」というキーワードで繋がっているということなのかしら??

井上さん

正にそうなんです!

こちらのWAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)の「わくわく」には2つの意味があって、1つは地元の人とのローカルネットワークを通してワクワクするような体験をしてもらいたいという意味。

もう1つは自己発見プログラムを通して自分のポテンシャルにワクワクしてもらいたいという意味となっています。

フジコ
なるほど。

じゃあ、このWAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)で自己発見プログラムも実施するのかしら?

井上さん

そうそう!やってます!

実際に今週末には都市部に住む社会人1〜2年目くらいの若手を対象に「原点回帰」をテーマに自己理解プログラムを実施予定です。

フジコ
原点回帰というテーマは、なにか面白そうな響きね!

どんなことをするのかしら?

井上さん

ありがとうございます!

西祖谷(にしいや)の集落での古き良き暮らしに触れてもらいながら、「なんのために働くのか?」「なんのために生きていくのか?」といった自分の原点に立ち返ってもらうワークショップをします。

普段の生活とは全く違う非日常の環境というのは、自分を見つめ直すためには良い環境なんですよね。

フジコ
そのワークショップを通して、参加者の方のポテンシャルを引き出す手助けをするってワケね

井上さん

正に、そうです!

地元の高校の非常勤講師の仕事も、同じく参加してくれる学生さんのポテンシャルを引き出せるという点にやりがいを感じています。

自分のポテンシャルに気づいた子って、使う言葉も表情もガラリと変わって、別人のようになるんですよね!!

きっかけはカンボジアでのインターン

井上さんがカンボジアで撮影した写真

 

フジコ
なるほど。

WAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)は「人々のポテンシャルを開花させたい」という井上さんのフィールドの1つってことなのね!!!

ところで、井上さんはなんで人のポテンシャルに興味を持つようになったのかしら??

井上さん

きっかけは大学院時代にカンボジアの病院でインターンをしたことでした。

僕のミッションはカンボジアのとある病院の衛生環境を改善することだったのですが、これがなかなか上手くいかなくて・・・。

フジコ
カンボジアの病院でインターンというのは凄い経験ね!!

何が上手くいかなかったのかしら???

井上さん

カンボジアの医療は日本の医療と違って、専門的な医療は医者と看護師が担うのですが、院内での日常的な看病は家族が担うような仕組みになっています。

なので、院内に家族が住み込んでいて、中には犬や鳥などを院内に連れ込んでいる人もいました。

そんな環境の中で、手洗いなど基本的な衛生観念を浸透させようとしていたのですが、全然理解されなくて・・・・。

フジコ
病院内に犬や鳥がいるなんて、日本では考えられないわね!

それで、どうなったのかしら??

井上さん

現地の人はクメール語を話すのですが、僕は英語しか話せないので、それも上手く伝わらない要因だったのかも知れません。

なので、ある時から僕が直接指導することを止めたんです。

フジコ
伝えるのを止めたら、余計に上手くいかないような気がするけど・・・・。

井上さん

そこで、僕は現地のスタッフ全体に直接指導するのではなく、リーダーシップをとれそうな看護師と話し合いを行なって、2人で考えた内容をその看護師から全体に伝えてもらうようにしたんです。

そうすると、その看護師は徐々に自発的なリーダーシップを取り始め、病院スタッフ全体が変わっていったんです!

フジコ
正に、その看護師の方のポテンシャルが開花した瞬間だったってワケね💖

井上さん

そうなんです!

自分が関わることで、人のポテンシャルが引き出され、周囲を変えていく様子に「これだ!」と思いましたね。

カンボジアから帰国後は医療機器のメーカーに就職する予定だったのですが、この時の経験が忘れられず「人のポテンシャルを引き出す現場に関わりたい」と思うようになりました。

帰国後、協力隊としてキャリアをスタート

協力隊時代に活動を新聞に取り上げられた際の記事

 

フジコ
それが井上さんの原体験だったのね。

カンボジアから戻ってからは、どんな道を歩んで来たの??

井上さん

まずは「人のポテンシャルを引き出す現場」として、学生インターンのコーディネートや地元の小学生・中学生・高校生への教育プログラムの提供をしていこうと考えました。

しかし、このような取り組みは、人口が多い都市でないと事業として継続するのは難しいんですよね・・・・。

でも、この祖谷(いや)には人のポテンシャルを開花するのに重要な要素があると思ったので、まずは三好市の地域おこし協力隊になり、新しいビジネスモデルを模索することにしたんです。

フジコ
祖谷(いや)にある、「人のポテンシャルを開花させる重要な要素」というのは何なのかしら?

井上さん

祖谷(いや)は急な斜面に小さな集落がたくさん集まってできている地域です。

そして、1つ1つの集落はけっこう離れていることが多いので、集落内でものごとを解決していくという意識が強いんですね。

なので「その人ができること」を求められるんです。

フジコ
その人ができること?

井上さん

そうです。

人がたくさん集まっている地域では、他の人と差別化をするために「あなたはこの能力を伸ばすべき」という流れができがちですが、人が少ない地域ではそんなことは言ってられません。

「あなたは何ができるの?」から始まるんですね。

フジコ
なるほど。

「その人ができること=その人が持っているポテンシャル」ってことになるのね。

井上さん

正にそういうことです!

「べき」ではなく「できる」を求められる文化というのが、その人のポテンシャルを開花させるのに重要だと思うんです。

そういう背景があり、協力隊として祖谷(いや)をフィールドとしました。

フジコ
井上さんの意向も汲みつつ活動させてくれた三好市の地域おこし協力隊は、けっこう自由な感じなのね!

井上さん

そうなんです!

三好市はフリーミッション型の協力隊で、自由に事業作りをさせてもらえたので、地元の小・中・高校から教育プログラムの仕事を受託しながらビジネスモデルを模索しました。

その中で、旅行業の株式会社AWA-REも立ち上げ、最終的にはWAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)を立ち上げるに至ったというワケです。

フジコ
「人のポテンシャルを引き出す」というテーマを掲げながら、どうして宿泊業というビジネスにたどり着いたの??

井上さん

そうですね。まず、僕がやっている学生や社会人向けの研修事業というのは、その都度仕事を受託するケースが多いです。

特に自治体と組んで実施する仕事に関しては年度末に収入が固まることも多いので、定期的に収入が得られるビジネスが必要でした。それが宿泊業だった。というのが1つ。

それに加えて、この西祖谷のフィールドは人のポテンシャルを引き出すのに抜群に良い環境だったというのもあり、このフィールドを活用しつつできるビジネスが宿泊業だったというのもあります。

フジコ
なるほど・・・・。

WAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)での宿泊業と研修事業は、ビジネスモデル的にもフィールド的にもシナジーを発揮しているということなのね!

井上さん

まさに!!

西祖谷(にしいや)で宿泊業と研修事業の両方をやるからこそ意味があると思っています。

徳島県内での2拠点生活

こちらのカウンターも井上さんの手作りなんだとか!

 

フジコ
少し話は変わるけど、井上さんは普段どんな暮らしをされているのかしら?

井上さん

そうですね・・・。

週の半分くらいはWAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)のオープン準備をしつつ、残りの半分は研修事業に時間をつかっています。

西祖谷(にしいや)から1時間半くらい離れた脇町(わきまち)という場所に事務所があり、そこにアパートも借りているので、2拠点生活みたいな感じですね!

フジコ
けっこう離れた場所と2拠点生活をしているのね!

井上さん

実は結婚していて、脇町(わきまち)のアパートに奥さんもいるので、けっこう頻繁に行き来していますね。

フジコ
ご結婚されているのね〜💖

でも、けっこうハードな暮らしじゃないかしら・・・・?

井上さん

そうかも知れません。

でも、WAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)に関しては自分である程度運営したら、管理人のような人を置くのもありだと思っています。

「場所」ではなく「自分が発揮したい価値」が暮らしを作っている

フジコ
そこは、しっかりプランがあるのね!

井上さんは、今後どんな暮らしをしたいとか、どんな仕事をしたいとかってあるのかしら?

井上さん

人のポテンシャルを引き上げる現場にずっと関わっていたいですね。

今はそのフィールドとして西祖谷(にしいや)が一番良いと思っています。

フジコ
ブレないわね〜。

そんな中でも、やっぱり西祖谷(にしいや)という土地にはこだわりがあるのかしら??

井上さん

場所「そのもの」には、こだわりはないです。

僕の場合、「ここに住みたい」とかはないんですよね。

ほんと純粋に「人のポテンシャルを引き上げる現場にずっと関わっていたい」という想いが強くて、それを一番に実現できる場所が西祖谷(にしいや)だと思っています。

フジコ
なるほどねぇ!!

「この景色に惚れた!」とか「こういう暮らしがしたい」というので住む場所や暮らしを選ぶ人は多いけど、井上さんの場合、「自分がどういう価値を発揮するのか」というのを一番大事にしていて、そのために最適な場所に住んでいるという感じなのね!

井上さん

そうですね!

今後も、ポテンシャルを引き出すことによって起きる変化を目の前で見ていたいです。

フジコ
ビジョンがしっかりしているから、それに向けて仕事にも暮らしにも一本筋が通ってるわね。

また、WAKUWAKU HOUSE MATBA(わくわくハウス マトバ)がオープンしたら泊まりに来たいわ💖

井上さん

ぜひぜひ!

またいらしてください。

まとめ

井上さんの話を聞き、暮らしの作り方も色々あるということを再認識しました。

「この景色が好きだからここに住む」「この人たちと関わっていたいからこの地域に住む」「この仕事をするためにここに住む」といった具合に、景観・関わる人・仕事を重視して住む場所や暮らしを選び取るというのはよくあるパターンだと思います。

しかし、井上さんは「自分が発揮する価値」を一番重視し、それを実現するために仕事や住む場所を選んでいました。

このように、暮らしの作り方というのは十人十色。

仕事と暮らしのバランスも十人十色だと思います。

タノクラには様々人の暮らしを取材した記事がありますが、今の暮らしを選んだ動機や暮らし方は、本当にバリエーションに富んでいます。

その1つ1つが読んで下さっている方の暮らしづくりに少しでも役に立てばよいなぁと改めて思いました。



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