インタビュー

2020.2.15

Youは何しに島根へ!? まさかの移住理由と元塾人が過疎地で食ってく仕事術を聞いてきた

こんにちは。島根に地方移住したはまちゃん(@wakuwakukeigo)です。

「長年会社員を頑張った。
これからは第二の人生として田舎で個人事業をやって暮らしたい!
でも、人脈0で田舎で働くなんて無理だよね…」

将来のライフプランについて、このように考えていませんか?

 

セカンドキャリアは、「自分が好きな地域で暮らしたい」と考える人は少なくないことでしょう。

しかし、40代・50代を超えた中高年が、仕事を探すのは容易なことではありません。

事実、地方移住をして理想的な暮らしを実現させている人は稀で、後悔してしまう人も多いように思います。

 

だからといって、「あの時やっておけばよかった…」と後々後悔するのも嫌ですよね?

そんなあなたに紹介したいのが、気賀沢博之(きがさわひろゆき)さんです。

ざっくり説明するとこんな方です。

 

いったい全体、どうやって田舎で仕事を作っているんだ!?

そして、なぜ地方移住したんだ?

過疎地でリアルビジネスを展開する仕事術について聞いてきました。

 

今回インタビューした人
気賀澤さん 画像

気賀沢博之


『Power Booster』(個人事業)
①経営コンサルタント(多業種)
②親学セミナー講師(受託型)
③オーダーメイドセミナー講師(受託型)
④”授業しない”コーチング塾『きが塾』塾長
⑤島根県川本町応援大使
セミナーとコーチングにより、「経営力」「親力」「人間力」を鍛え、人・街・組織の持つ潜在能力を最大限引き出し、成長を加速させたい。

 

この記事の目次

気賀沢さんってどんな人?大学〜前職の塾運営を退職するまで

はまちゃん
今日は、同じ島根移住者でパワフルな気賀沢さんにお会いできて嬉しいです。
ぼく自身、将来の仕事をどうするかは心配していることなので、色々聞かせていただきますね。

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

なんでもどうぞ。

はまちゃん
さっそくですが、気賀沢さんは元々塾講師をされていたんですよね?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

講師というよりも、塾の運営統括ですね。
20年勤めて辞めました。

はまちゃん
学生時代から「将来は教育するぞ!」と志を持っておられたとか?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

いえ、大学には『生きる目的探し』のために入学しました。
だから、単位になるならないは別にして、興味があるものを片っ端から受講する勉強スタイルでしたね。
そして、気づいたんです。
①伸びしろ
②感動
「自分はこの2つのキーワードにワクワクするんだ」ってね。

はまちゃん
いいキーワードですね! なぜ、塾だったんでしょうか?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

はい、大学時代、市区町村ごとの学力偏差値を調べる機会があったんです。
そして、住んでいた茨城県つくば市が全国1位だったことを知りました。
一方で、茨城県全体で見ると当時30位くらい。
周りが東京・埼玉・千葉・埼玉とトップ10に入る都道府県の中で、めっちゃ目立つと思いません?

はまちゃん
たしかにー!

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

これは「茨城伸びしろあるな〜」と興味が出て、教育の世界に進むことに。
茨城全体の学力を上げることを目的に、社長と一緒に学習塾の展開を始めました。

はまちゃん
茨城全体の学力は低い中、全国トップのつくば市もある地域に“伸びしろ”を感じられたということですね。
その後どうなりました?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

当時300人ぐらい塾生が、僕が辞める頃には8000人ぐらいになりました。
一つの都道府県で7000人を超える塾は今でもないので、僕の自慢です。笑

はまちゃん
すごすぎる…

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

おかげさまで、今でも塾生は増え続けているそうです。(2019年4月現在12,000人)
茨城県の学力は30位くらい→19位(だったかな)に。
一定の成果が出て、20年で仕事を辞めると決めていたので退職しました。

 

島根に移住したきっかけはデータでわかった日本一の伸びしろ!?

はまちゃん
そこから、なぜ今は島根に?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

1年間休職してあちこち旅行したり、仏教やキリスト教を学んだり、親と話す機会をとったりして、第二の人生を見つめ直したんです。
大学在学中に茨城の次の候補地として考えていたのが、人口増加率や生産労働人口比率の数値が低い秋田・青森・岩手・沖縄・島根の5つ。
大学卒業後からの20年間、5つの地域の推移を見ていると島根の数値が一番低かった。

でも、「国にはもうお金がなく、地方創生を推し進めねばならない。これからは地域が自分の町を経営していかなければならなくなるはずだ。地方が結果を出すことが、日本の将来の光になる。」という想いがありました。
一番伸びしろがあるのが島根なので、そこにワクワクして移住をさせていただきました。

はまちゃん
生産労働人口のデータが一番悪かったから島根に移住を決めた、ということですか!?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

そうです。何も縁もゆかりもありません。笑

はまちゃん
新しい移住先の決め方ですね。笑

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

島根の中でも、さらに伸びしろがあるのが『島根県川本町』
人口減少率に一番伸びしろを感じました(過去は8000人いたけど今は3200人)。
2018年の社会増(UIターン)は、島根は中国地方で唯一顕著に増加していましたしね。

中国地方 人口増加率

参照:日本経済新聞

はまちゃん
伸びしろですね〜

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

川本町は小さな町で、島根中央高校の生徒数を増やすために魅力化コーディネーターが活動しています。
県立高校なので本当は県がやるべきことなんですが、そうも言っていられない。
みんなで頑張っているという状況です。

 

縁もゆかりもない土地で人脈と仕事を築いたのはSNS

はまちゃん
今はどんな仕事をされているのですか?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

主な仕事は、以下の3つです。
①経営コンサルタント
②講演家
③塾

セミナーにはいつもたくさんの人が集まる

はまちゃん
たくさんの仕事を並行されているのですね!
縁もゆかりもない島根に移住してきて、どうやって人脈や仕事を作ってこられたのでしょうか?
気賀澤さん 画像
気賀沢さん

最初は、個人塾からです。
前職時代に知り合った塾の社長さんがきっかけでした。
島根県川本町出身で「川本町をどうにかしたい」と悩まれていました。
できることは塾だということで、社長が塾を作って僕はまだ前の塾でサラリーマンをやりながら毎月のように川本町に足を運びアドバイザーをすることに。
しかし、社長のご都合で結局1年ほどで撤退しました。

はまちゃん
人口3200人の町だと、塾生を集めるだけでも大変ですもんね。

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

ですね。
でも、川本町のキーマンたちと繋がっていたので、撤退後に「川本町をどうすればいいと思う?」と聞かれたんですよ。
後日、提案書をまとめて町長たちに提案したら「あんた川本町に来んさい!」とおっしゃっていただけた。
もちろん「僕もそのつもりでした!」と。笑
トントン拍子に話が進んで、塾の場所や町営住宅の手配をしてくださいました。

はまちゃん
移住前から茨城から島根に通うって、並大抵のことじゃできないのにすばらしいです!
地域に本気で関わっていたからこそ、町長たちとの人脈ができてきたんですね。

 

facebookの毎日更新が人脈と仕事をもたらした

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

他の仕事や人脈は、主にfacebookですね。

はまちゃん
なんと!

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

人脈0だったので、移住してすぐやりたくもないfacebookを始めました。
でも、せっかく始めるならとことんやってやろうと思いまして。

はまちゃん
どう活用したのですか?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

共通の友達が一人でもいたら、とにかく友達申請!
友達申請は、いつか会いたいなと思う人に送るのがポイントです。
だから、リアルに会いに行ってプライベートの友達を増やしていきました。
休みの日には島根の各地に友達がいるので、あちこちで飲み会を開催しています。
すると、仕事が後から付いてきたんですよね。
でも、そもそも仕事に繋がるためにとは考えていません。笑
仲間がいるって一番の幸せを感じるんですよね!
だからご縁に感謝の日々です。

気賀沢さんfacebook
facebookには島根で出会った人との写真がズラリ!飲み会は随時開催中!

 

気賀沢さんが情報発信をこだわる理由

はまちゃん
なぜ、ここまでアクティブに活動できるのでしょうか?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

「雇用もなければ、金もない、条件もよくない田舎でもやれるよ!」というメッセージを送りたいんです!
田舎に行けば行くほど、「仕事がもらえる」と思っている人にとっては楽ではありません。
でも、何かやりたい人にとっては競争相手が少ないのでチャンスがあります。

はまちゃん
ぼくも島根だからこそブロガーとして活動できているので、おっしゃることがよくわかります!
移住者を増やすことが目標で、今の活動をされているんでしょうか?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

『島根をもっと注目させたいから』ですね。
地域住民の方々は、当たり前過ぎて地域の魅力に気づきにくいんですよね。
それが、本当にもったいない。
例えば、川本町にはアルカリ天然水がとれる場所があるんですけど、地域の方々はPRしようという発想になりませんでした。(現在は観光協会も復活しPRされています)

はまちゃん
ぼくらIターン者目線だと、アルカリ天然水が湧くってだけで「すげー」って思いますもんね。

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

地域の魅力を伝える手段がやっぱり必要。
僕の場合は、facebookやセミナーという場所がそうだった。
そこで発信をして、地元の方が「これに魅力を感じるのね」と感じてもらえたらすごくいいなぁと思って。
島根の人ですら知らないようなものを、積極的に発信しています。

セミナー中にオススメの居酒屋を紹介することも

はまちゃん
気賀沢さんのfacebookは、ご飯・綺麗な景色・島根のイベント情報など見ていて楽しくなるのでぼくも大好きです。(「美味しまね」「美しまね」「楽しまね」「癒しまね」などの島根の魅力発信シリーズ)
地元の方は「島根には何もないよ」と言う人が多いので、それが悲しくてぼくも情報発信を頑張っています。

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

島根には、「”都会にない”がある」んです!
都会と同じような建物を作るために、お金をかける必要なんてないですよ。
だって、夕陽を見ているだけで涙が出てきますもん!

はまちゃん
夕陽を見るだけで!?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

空気が透き通っているから、夕陽や星空が綺麗に見えるんですね。
他にも空気に潤いがあるし、夜はぐっすり眠れます。
これらは当たり前のことじゃないですよ。

はまちゃん
確かにそうですね。
そのような新鮮な感性を忘れないようにしないとなー。

 

地域を楽しく面白い場所にするには“経験の移住”を活かす

はまちゃん
突然ですが、島根はどうやったら面白くなっていくと思いますか?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

①UIターンの誘致
②“経験の移住”を活かす
この2つでしょうね。

はまちゃん
“経験の移住”とは?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

例えば、地域おこし協力隊に「元々ある役場の一部の仕事をやってもらう」というのはナンセンス。
外から来た彼らだからこそ気づいたことや、できることをやってもらうべきでしょう。
役場のfacebookの投稿でもいいので、継続して新しいことに取り組めば地域は変わるし、地域住民にも影響を与えることができると信じています。
僕はfacebookを投稿する時、毎回「Iターン者」ということを明記しています。
それは、「移住者としてはこれが魅力だと思うんだ。この情報を生かして欲しい」というメッセージを伝えているつもりでもあるんです。

はまちゃん
なるほどー!これから、地方に移住を考える人に何か伝えたいことはありますか?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

「歯車ではない主体的な生き方をしよう!」ということ。

はまちゃん
その心は?

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

移住者側も、田舎でゆっくりするのが目的という方はそれはそれでいいと思う。
けれど、何でも揃い、ただ楽に(受動的に)暮らしたい方には都会の方がいいんじゃないかな?
一方で、何かを生み出したい方にとっては、都会と比べて地方は刺激がたっぷりなので、過去の経験を活かして起業したりする人が増えてほしいです。
仮に、競争が激しい東京で成果を出せなかったとしても、田舎でなら役に立てることも多いですよ。
自分を必要としている人が、都会よりもリアルに感じられますから。

はまちゃん
本日はお話できて非常に勉強になりました!今日はありがとうございましたー!

気賀澤さん 画像
気賀沢さん

ぜひ、川本町にもおいでください。
案内しますよ!

 

まとめ

島根ポーズらしい笑

セカンドキャリアを田舎で暮らしたいと考えているあなたにとって、気賀沢さんのストーリーは参考になったのではないでしょうか?

ぼくも同じ島根移住者ですが、気賀沢さんは本当に島根愛が溢れる方です。

個人的には、島根が一番人口増加率や生産年齢人口の数値が悪かったから移住先に決めたという点は衝撃でした。

地方移住の理由も十人十色ですね。

 

気賀沢さんは、「どんな地域でも自分が楽しもうと思えば楽しめる」とおっしゃいます。

まさにそれを実践し、地域の魅力を見つけて発信することが仕事にも繋げることを証明されました。

地域にあるたくさんの魅力。

それを見つけることこそ、ぼくら地方移住者の使命なのかもしれませんね。

地方移住に一歩踏み出す勇気を持ってみませんか?



この記事を書いた人

hamachan

hamachan

「婿養子が結婚条件」の彼女に5年かけて説得され、4年の人事コンサル人生に幕を下ろし大阪から島根へIターンする。地方移住をきっかけに、人口減少に耐える強い田舎作りの必要性を感じ、地方創生支援に携わる。ブログでは①婿養子・②失敗しない地方移住・③田舎で複業する働き方を発信中。島根のローカルメディア『しまね縁タメ』@shimanentame 編集長

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